【恋バナ】彼女の実家に挨拶に行ったら、お義父さんに裏山に呼び出された話

私がまだ大学を卒業し大手企業で働いていた頃の話です。
私は人生で3人目の彼女と知り合い付き合い始めました。
端正な顔立ちで誰もが羨むような彼女。
あまり贅沢なわがままなんて言わない、優しい性格の持ち主でした。
しかしその彼女と付き合って一年ちょっとが過ぎた頃でしょうか、私はその当時働いていた職場を退職しました。
理由は過労です。
根性も無かったのかもしれません。
彼女からの反対もありましたが私には続けていく力がありませんでした。
すぐに別な中小企業に再就職を果たし働き始めて落ち着いた頃。
彼女が「お父さんが会いたいって言っている」と言われて、いよいよ実家に挨拶か…などと考え、遅かれ早かれいつかはと思っていたので決意を胸に彼女の実家に行きました。
挨拶に伺うと向こうの父親はジャージ姿で寝ていてまるで待っていたそぶりなどありません。
普通もう少し構えたりするんじゃないのかと不思議に思いつつも挨拶を済ませ、次の言葉を待っていると
「裏の筍、堀りに行くか」
唐突に言われ訳もわからないまま裏山に連れ出されました。
手渡された鍬は今にも折れそうな柄をしており、これじゃ折れちゃうよ。なんて思いながらも向こうの父に促されながら、一つ目の筍堀に着手しました。
しかしやはりすぐにその時はきました。
元々筍なんて掘ったことのない私。
力任せにぐいっ!と鍬をひねるとその柄が真っ二つに割れました。
すぐに謝りましたが、向こうの父はダメなやつだ的な目で見て去って行ってしまいました。
彼女ともこれがきっかけとなり疎遠になっていきました。
彼女も彼女の父も大企業に勤めているってところにだけ興味があったらしく、その価値すらなくなった私とは別れる口実が欲しかっただけみたいです。
今となっても忘れられない何だか悔しい体験です。